詩とか

2011年6月17日 (金)

Img_0928

もしここに、「王様の耳はロバの耳~」と叫べる穴があって、

道徳やモラルとか、いまこうすべきとか、人の幸せとか、正しい愛のありかたとか、そういうの全部無視して、思ったことだけを叫ぶことを許されるのなら、

僕はその穴に向かって、「君に会いたい」と叫びたい。

君のいない日々はどれだけ色と光を失って、

それだけ時計がよく働いてくれるのを待っているか。

君といるときはいつだって、どこまでも時計が居眠りをしてくれればいいと思っていたのに。

君のいない世界には色がない。感動もない。
そのかわり傷つくこともないけれど。

それでも僕は、君といるときの僕が、とても好きだった。

だからつい僕はこの雨の中で、
君に会えない日々のなか、きみのいないこの世界を生きるなら、

この雨に打たれて、僕のからだが蝕まれたってどうってことはないと思うんだ。
むしろ大歓迎だ。
だってこの世界に君と会えない以上の絶望はないわけだから。

こないだだってそう思ったんだ。

僕の鼓動が早まるなかで、
僕の命の火が消えてもおかしくない事態に直面しながら、
一瞬僕は、

君のいない世界に生きるくらいならもうここで終わりにしてくれ」と
神様に懇願してしまったんだ。

でも僕はすぐに思い直した。
僕を思う家族や友人や、かけがえのない人たち。
その存在を思うと、誰かひとりのために自分の命をけして投げ打ってはいけないと。

だから僕は穴が欲しいんだ。

そして叫びたいんだよ。

君のいない世界はぜつぼうそのものだ!」と。

君のいない世界には色も味も未来もないと。

今日さえもないと。

僕が笑って、笑う僕に君が目を細める。

そんな風に僕を見てくれたひとを、僕は生まれて初めてみた。
だから僕はあのときの君の表情をきっと死ぬまで忘れられない。
無邪気に笑う僕を、君はとてもまぶしそうに見ていた。
とても幸せそうに。
だから僕はすこしとまどっ
てしまったんだ。
君が5歳のこどもみたいな目をしたのを見たのも初めてだったし、
そもそもいままで、僕をそんな風な目で見てくれたひとはひとりもいなかったから。

僕が喜ぶこと、それをそんなにも喜んでくれた人を、僕は生まれてはじめて見たんだ。

生まれてはじめて知ったんだ。
何かを与えるのではなくて、
何かを与えてもらっているのに、
そのことに僕が幸せを感じることを喜んでくれる人がこの世にいることを。

だから僕はもいちど君のあの目をみたい。

おこがましいいいかただけど、

君がいるだけで、僕はいつだって笑えるから。
その僕の笑顔を見て、君ももういちど笑ってくれないか。

これは独り言。

雨音に消えていくひとりごと。

明日になったら僕は、

穴の中に土を入れて、

その大地の上に凛と立つよ。

まるで「王様の耳はロバの耳」だなんて、
叫んだ昨日がうそのように。

 


Img_0929

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年6月12日 (日)

この惑星(ほし)の上で口づけをした僕と君

002
離ればなれの僕らは、誰の力も借りずにほら~ちゃんと出会えたじゃないか、
 間違ってなかった~歴史はすべて間違いじゃなかった~
そうさふたりの距離それは世界の直径、そしてそれを縮めていく人類の歴史ー

                      「毛皮のマリーズ/愛のテーマ」


僕は思うんだよ、それはすなわち電流のようなものじゃないかって。

人生を変える出会いってすなわち、それこそ電流のように僕たちのからだに流れて、感電したその瞬間に、僕たちの人生はもう変わってしまっている。
じっくり、とか、気がついてみれば、、とかじゃないんだよ、
はっきりわかるものなんだ。
だから思うんだよ、それはすなわち電流のようなものじゃないかって。

文字通りそれが、人生を変える出会いなんだ。
そこにきっと時間とか、理屈とか、建前とか、そういったものはいらないんだよ。

そう、君は僕のきぼうの光。

君に出会ったときに僕の人生は変わった。

そしてその瞬間に目の前に拓けた道の上を、僕はいまも歩いている。

生まれて初めてのことがたくさんあった。
もしかしたら生まれて初めてのことしかなかったのかもしれない。

だって、君に出会った僕は、もう、
昨日までの人生とは違う惑星(ほし)の上で歩いているんだもの。

だけどそれが、君にとってもそうであったかはわからない。

ただ僕が初めて感じたこと。

君のためになら、
君のためになることをしたいっておもうことなんだ。
僕のためになることではなくて、君のためになることを。
それが僕と君とのためにであるとなおいい。でも僕のためだけならいらない。
そして君のためだけになることであるならまだいい。

そう思うから僕は、
君のまえから「消える」っていうことだってやりとげてみせる。

思うんだ。
僕に出会ったことくらいでは、
君がいままでの生きかたややりかたを変えられないのなら、
きっとそこに光は流れていなかったのだと。
僕じゃなかったんだと。

光に打たれて、眩しさに目がくらんでいたのは僕だけだったんだと。

でも僕はそんな悲しいことを言いたくもしたくもない。
だって僕は見た。君の瞳の奥を僕は見た。

この惑星(ほし)の上で僕と口づけをした君。

僕は誰よりも君を知っている。
僕が見た君が、なによりも誰よりも、ありのままの君なこと、
僕だけが知っている。
君が願っているほんとうのことだって、君が欲しているほんとうの光が何かだって、

僕はきっと誰よりも知っている。

だから君よ、
もしも、あのときほんとうに僕たちが同じ光に打たれて、
君もその半分のまぶしさの記憶を持ちあわせているなら、
どうか「喪失」というところから、人生を変えてくれないか。

僕の喪失。君にとっての僕の喪失。
その喪失が、これからの君の人生の中の大きな何かに繋がるなら、
きみが誇れるきみの幸せに繋がることになるなら、
あのひ感じたことは間違いじゃなかったって僕は思える。
感電した瞬間に、君の人生も変わったんだって。
「歴史はすべて間違いじゃなかった」と。
僕の感じたことが正しかったとしたら、
僕の喪失は、君にとって大きな出来事であるはずなんだ。
それなら僕は、きみの人生のささやかな「かませ」になったっていい。

言っただろう、それが君と僕とのためになることならなおいいって。
でも、君のためにだけなるでも僕はいいんだ。
僕の行為を君がひどく鬱陶しく思って、僕を憎んでも、僕は構わないんだよ。
君のためになることならそれはすなわち、僕の幸せにも繋がることだから。
そんなふうに僕は変わったんだ。
誰の力も借りずにちゃんと、君を見つけたあの日に。

恋しか知らなかった僕は、 君という光に打たれて愛を知った。

だから君に嫌われることは、僕は怖くないんだよ。

君が、素晴らしい君のまま生きて日々を誇りに思うのなら、
僕は悲しくても幸せなんだ。

逆に、僕を喜ばせてくれたとしても、君が素敵でいてくれないと、
僕は不幸なんだよ。

だから僕は僕の喪失に賭けている。

僕の喪失が君を動かすことすらできないのなら、君をこれまでにないくらい考え込ませることさえできないのなら、
僕たちおそらく、
出会った意味さえも失ってしまう。

でも僕の喪失から何かが生まれるのなら、
君と僕とのなかにじゃない、
君の中に何かが生まれるのなら、

僕は、この惑星の上で、
世界の直径の、縮まらない端っこで、
いつまでも君を想うよ。その価値を信じる。

世界のはじでひとり君を想う日々は、
傍にいて流れない光にため息をつくよりも、
きっとずっと価値のある時間だと思うんだ。

たとえそれが死に届くまでの永遠であっても、僕は悲しくない。
悲しくないよ。

Img_0708_2 Img_0708_3 Img_0708_3

| | コメント (0)

2011年6月 9日 (木)

麒麟児の世界

Securedownload15

暗い部屋に帰るときいつも、気をつける大事なこと
あれだけあなたに言われてもわたしのからだは覚えないわ
もしそこにあなたがいて黙って手を差し出してくれるなら
わたしはきっと倒れる、そのまま目が覚めないでもいいものね

大好きな人、遠くのひとよ、どうしてなまえを呼ぶだけで、
泣きたい気持ちになってしまうのは、なぜかな
色んなことを忘れてしまう、こんな奇妙な毎日を
あなたなしで過ごすことも、また奇妙ね

ときどきやはり幸福なんてものを考えるの
だけどそれはいつもわたしみたいに
好都合と不都合のあいだをただ、
いったりきたりしているだけのものじゃないかしら?

すべてが過ぎ去る 人々の感嘆の声、声
愛すべきあの日の光
匂いは溶け、目は開いてすべてが輝く
麒麟児のあなたが望むなら、叶うわ

暗い部屋に帰るときいつも 憂鬱を忘れがちになるわ
どれだけ心を傷つけられてもわたしの体は泣かないわ
優れた記憶 真っ白な朝 
世界をあなたにあげましょう
もうそこでなにをしててもいいわ あなたの世界よ

晩夏の奇妙な熱気に包まれて立っていた
一切の音がしないの頭に
あなたに会うため あんなに遠くまで歩いた
わたしはいまそれを思いだしているよ

すべてが過ぎ去る
人々の感嘆の声、声
風はいつも吹き続けているわ
額にしるしのあるあなたを見つけた日から
わたしの世界が始まったの

人々の感嘆の声、声
愛すべきあの日の光
思いだせばどこにだって、なんにだってなれるわ
麒麟児にのあなたが望むなら
叶うわ

歌詞/歌=未映子

たまには人のことばをかりたほうが、
ものごとがほどよく間接的でここちよい。

Securedownload13 Securedownload14

| | コメント (0)

2011年5月19日 (木)

僕らのティンカーベル

僕らのティンカーベル
僕らのティンカーベル

「すこし前から、君の肩胛骨のあたりに、小さな羽が生え始めていたのを僕は見ていた。

君は正直で、むきだしで、好奇心の塊。
過剰にエモーショナルで過剰にイノセント。
時に人をたわいもなく傷つけ、
ときにたわいもなく人に傷つく。

「ねえなんで?なんでなの?」
おきまりの口癖で、なんでを追いかけて、
君は地球だって一周する。
宇宙からぶらさがってくるたくさんのキャンディをひっぱる。

そんな君のcuriousを助けてくれる羽があればいいなって、
僕はずっと思っていたんだ。

大きくはばたくための翼なんて君にはいらない。
好奇心に輝くその目さえあれば君は銀河の中に浮かぶ一艘の船にだって、
きっとたやすくたどり着くんだから。

だけどさ、すずめが、地上から電柱にちょっと飛び乗ったり、
枝から枝へちょっと移動するみたいに、
君の好奇心が音もなく形になるような、
もしくは呼んだときには君がもうここにいるような、
そんな小さな魔法みたいな、やわらかいふわふわの羽が、
君にあればいいなって、
僕はほんとうに、そう思っていたんだよ。

でもいつしかその肩胛骨に、
君の笑顔と同じくらい可愛らしい小さな羽が現れた。
君はもう、どうして?どうして?
ってもどかしがって、泣かなくたっていいんだ。
その羽ねをパタパタって動かせば、その答えをくれる場所に君はいま飛んでいける。

そうやって君は、あしたもふいに飛んでいくんだろう?
まばたきのような淡い香りだけを残して。

でも僕たちは悲しくなんかないんだ。
君がまた小さなきまぐれを起こしてさえくれれば、
僕たちまた明日にでも君に会えるんだもの。

小さなティンカーベル。
僕たちのティンカーベル。
どうぞこれからも、誰かを思いやるなんてことを覚えずに、
君のなかの気まぐれを追いかけて、旅を続けてくれないか。
君に翻弄され、巻き込まれ、魔法を知ってまた日常に戻ること。
それがいつだって、僕らの望みだ。

僕たちのTae。
小憎らしいおしゃまさんでいてくれないと、
僕たちとっても悲しくなるはずだから。
君が人を翻弄するということは、
君に限って、
みんなが君を愛すことと同じ意味をもつんだ。
君に限ってはね」

2011 5.19 愛を込めて。from MOCA

明日たえこがロンドン帰るので、とみやすの提案で、詩を書きました。
残念ながら昨日のリービングパーティーでのサプライズ朗読は、taeの酔いっぷりで、とりやめになったらしいですが。笑

今日は久しぶりにまたパブロとたえと三人でお茶★

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年2月 5日 (土)

はじまりの歌

目に見えないもの、得体のしれないもの、裏付けのとれないもの。
ユニコーンやサンタクロースの存在を信じるように、

たとえば人の心の奥に眠るキミドリbudを信じてみるっていいなあって、
生まれてはじめて思いました。
いや、実感しました。
こういうのをことばで「てごたえ」っていうんじゃないかな。
見えないけど手や胸で感じる答え。
それが、じぶんだけが感じる儚い強度でなく、
じぶんの周りにも伝導したことを感じる感じ。

種が埋まってるかもわからない土地に、種があると信じて毎日水をやることは、ほんとうに、心か折れそうになる作業だし、たとえが出てもそれらが花を咲かせるまでに、なんども枯れそうになって、困難に絶望しかけて、また心結んでトライして。

ずっと続いてくその苦難が、逆に言えば「始まっただけ」なのかもしれないけど。

でも、きれそうな糸で繋がっている人と人を紡ぐ糸の、ほんとうの強さを信じ、
でも過信せずだいじに紡いで、花が咲くまで日々を重ねていけたらいいなって思いました。

純粋に今日は、うれしい。

今日夢に虹が出て来たなら、きっと、俺も見ていたよと、答えてくれるね。

わかってる。これはほんの「始まり
わかってる。
だからこそ、始まりの歌をうたって、今日は眠ろう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年12月10日 (金)

朝の東京タワー

Img_4266 Img_4267
歩くのはいい。

てくてく、てくてく。

歩くのはいい。いろんなことをゆっくり考えることができるから。
風邪っぴきで不整脈もちの虚弱な自分の余命をポジティブに考えてみたり、
じぶんと向き合ってみたりするのも悪くない。
ヘドウィグのサントラを、歌いながら歩いてみて、
周りに誰もいないことを確認して、
もうちょっと大きな声で歌って見る。

When the earth was still flat,
And the clouds made of fire,
And mountains stretched up to the sky,
Sometimes higher,,,,

地球がまだ平らで
雲は火でできていて
山が空に向かって背伸びして
ときには空よりも高かったころ。
人間はふたりでひとつ。
地球をゴロゴロと大きな樽みたいに転がってた。
愛が生まれる、まえのお話ー



見えるはずの歩道橋の定位置から東京タワーが見えなくて、

あたしはひどく動揺しちゃって、

そのオレンジを見るためだけに、三田まで歩こうとして、
東京タワーを見つけて、びっくりして立ち止まった。
朝の赤い東京タワー。

こんなにも街に紛れて、見つけられなくなってしまうんだね、
朝の東京タワー。
きっとあの歩道橋の上からも、
いつものように見えたはずなのに。

ぜんぜん見つけられなかった。

チェーホフ的に言うと、
『ちょっとした短編の題材』に事欠かない人生を送っているわたしだけど、

それもちょっと寂しいな。

紙切れの中にしかロマンがないなんて。

わたしもわたしの物語を、ちゃんと生きたいよ。

わたしと岡田が敬愛するマーガレットズロース的にいうと、

♪そのときはもう、歌なんか、歌わなくたっていいと思ってるんだ。
そのときはもう ことばなんか、
べいびーだけで十分だなって思ってるんだ~

物語なんか、書かなくていいって思えるようなときがいつかくるかな。
いやこないな(笑)
物語を書くことは生きることだもの。

でもぜんぶが『ちょっとした短編の題材』になるのは、ちょっといやだな。

知ってた?

わたし意外とうぬぼれやじゃないから、

希望的観測を盛って物語を書いているんじゃないんだよ。

あのなかにある物語は、

こうあってほしいとかいう願いじゃないんだ。

ありのままだと、
あまりに殺風景で、
たぶん読んだ人がさみしいきもちになってしまうから、

あたたかく思えるように、
温度と色を足しているんだよ。

でもそれが、

ほんとうのわたしのものがたりじゃないってこと、

あたしは知っている。

ロマンが足りないなあああ。

ロマンティックあげるよ。
ロマンティックあげるよ~

ほんとの勇気見せてくれたら。

うん。女の子はこれくらい強気でいないとね。

うん。

そして、朝の東京タワーにも、

ロマンが足りない。

| | コメント (1)

2010年12月 1日 (水)

七色メランコリィ

こころのおくに耳を当てて、ちいさな自分の声を聞きたいって思うけど、
ちいさな自分の声すら、ことばを探して、だまりこくっている。

ともかく、好きなひとや、ものが多すぎて、
たいせつなものが多すぎて、
ほんと 見放されてしまいそう。
でも誰に?じぶんを見放す相手すらわからないよ。

だからおねがい、サインをちょうだい。
サインが欲しいの。
いりくんだものじゃなくて。
看板を掲げてよ。
どんな看板?…。わからない。

ニュースで知った、オドロキのスペイン女は、
役所に届けて、太陽を所有してしまったんだって。
これほんとうの話なんだよ。

太陽をひとりじめしようなんて欲張り、死んでも思いつかないけど、

せめてたいせつな人たちとは、うそなくてらいなく、
大切に思っていることを偽らないで、
ずっと寄り添っていけたらなあって思うの。

でも、誰も傷つけないなんてことできないこともわかっているの。
でも、誰にも傷ついてほしくなくて。
だからって、それらを自分が一身に背負うみたいな傲慢は無意味だってことを知っているし、あたしは自分と自分の愛にわがままに生きるので、

きっとどこかで誰かを傷つけているかもしれない。
でも、
こころを冷やして、ぽろぽろ、ぽろぽろ、泣いたりするのもいやだから、
わたしはいつも、わたしの決まりで、土を移動しては大地を平らにして、
その上をてくてく歩いていくんだ。
気分に合った歌を口ずさんで。

傷つくのもいや。傷つけるのもいや。

って、なんてわがままなの。

こころのじけん、は、いつも、なんてことない日々の顔をしてやってくるよね。
でももっとこわいことは、それをどこかで予期している自分もいるって気がすること。なんてことない日々をすごすようなふりをしていた気もするじぶん。

ただ言えることは、いとしいみんなに言いたいことは、

あたしが一度、ほんとうに大好きになったあなたを、きらいになることは一生ないし、幻滅することもない。
たとえあなたがおしっこをもらしたとしたって。
たとえあなたが人を殺したとしたって。
ずっとそばにいるし、必要ならばいつだって抱きしめてあげるよ。

こういう思いを、誰かひとりに絞らないといけないとしたなら、
それはほんとうに、困難。
そして誰かひとりに絞ったとき、それが逆に相手の重荷になるのだとしたら、
それも困難。

ううう。
なんか鬱陶しいな。誰かを愛しく思う気持ちって。

でも贅沢な悩みなんだろうな。
誰かを愛しく思うことができるって。
頭の中がごちゃごちゃしてても、心がどこか温かいのはきっとそのせいなんだろうけど。

それでもやっぱりよくわからなくなるときがあるよ。
傷つきたくなくて。
傷つけたくなくて。

だからそれ、
どっちもは無理なのに。

抱きしめてあげるよって言ったのに、
こんな夜は誰かに抱きしめてほしい、

ちゅうとはんぱ。

さみしいわけじゃないんだ。

ただ、
何かを知りたいだけ。

信じていないわけじゃないんだ。
ただ、
何かを強く胸に抱きたいだけ。

それがわからないから、
わたしごと、抱かれたいだけ。
そしたらなにか、

こころの声も聞こえるのかな。

太陽をひとりじめしたいなんて思わないよ。

だって太陽はあるもん。
わたしのなかに。
だからひとりで寝てもさみしくないんだよ。
ほんとほんと。

これ、つよがりじゃないんだよ。


| | コメント (3)

2010年9月 7日 (火)

Strength

Img_2490_2

自分へのメモ的に。

ここんとこずっと考えていたこと。なんかふとそうなんだなと思うので忘れぬうちに記しておこう。すごくたいせつなことかもしれない。

Strength(力)
「内在する力を覚悟と時間をかけてモノにせよ」
はあたしがまじょきんに用いたことば。

なんであたしがここんとこずっと考えていたことにふと「strength」ってことばや、覚悟、とかってことばが浮かぶんだろうって、そのりゆうもわからないでいた。

たとえば向こう岸にとてつもなく欲しいものがあって、それはたとえば夢、それは例えば好きなひと、それはたとえば自分自身の納得とか、それでもって、あたしのその最たるものって、残念ながら恋ではなく芝居とか芸術なんだけど、もちろんひいては恋愛も同じだし人生そのものが同じなんだと思うわけ。

でも、目の前には大きな川があって、向こう岸はいま、あたしが渡ることを拒絶しているとして。でも、あたしは、いちど好きになったものや、強くそうだと感じた直感を曲げることができない。

あたしの課題ってそこにあって、気持ちを移行することができない。かれこれ21年芝居を追いかけているし、本当に好きになった人をきらいになることっていままでもないし(男女問わず)、こうだと思った感覚を自分のからだから切り離すことがあんまりできない。

だって何かを感じているから、21年も芝居に携わっている。
きっとなにかを信じているからあなた(きみ)を愛している。

だったらさ、
そのときにさ、
向こう岸が西だとして、どうして東に向かって思い切り走る覚悟を持てないんだろうって思うんだ。東に向かって思い切り走る、それは諦めることじゃないんだよ、
地球を一周するってことなんだ。
それだけの覚悟と勇気を持って、
向かわないとだめだと思うんだ。
もしほんとうにそれを愛しているのなら。
ほんとうに寄り添う覚悟があるのなら。
中途半端に、川の流れが休まることを期待したり、
舟が通らないかなあ、なんて思ってはだめなんだよ。
仮に東に向かったとして、向こう岸が遠のいていくことで、
失くしてしまうかもなんておびえて歩みをゆるめていては、
地球を一周なんてできない。
ふりもきもせず、胸に灯をともして、裸足で走って、
後ろからそれを抱きしめてやるくらいの器量でのぞまないと、
きっとダメなんだ。

ほんとうにそう思う。
そういうことを考えたとき、あたしはとても中途半端だ。
つまりは愛に対して中途半端だ。

ってことを考えていた気がする。

覚悟や勇気を持って裸足になれる強さをもてるかな。
そしたら大きく深呼吸して、
東に向かって走ろう。
360度走って、
それの背中が見えるまで、
ふりむかない。

Img_2491_2 Photo_2

| | コメント (2)

2010年4月16日 (金)

「メランコリスタなHOUSE SONG」

さっきひさしぶりにねじリズムのブログみたら、みんながポエム書いてたcatface
みんなセンスよくてさ〜。なんでしょう、いい役者が書くものって、やっぱりおもしろいんだよね。いままで裏切られたことないなー。

で。ポエムですよ。さっき加古さんとご飯たべてて「ブログに書くの…読んでてもったいない…と思って」なあんてありがたい言葉いただいちゃったんですが、昔書いた詩をまとめて、
サイドバナーで紹介したいなって思ってるんですよ。
意外と今読んでも恥ずかしくないやつもある。恥ずかしいのもあるけど…(笑

そこで。あたしも詩を載せてみよう。
今日は2006年に作った歌の歌詞。曲はまだ作ってる途中なんだ。
蝶番の中で、艶子が作ってるというテイで、一部だけ載せてたんだけど。
これをMAYAが歌ってもカッコいいと思うんだ。曲調はエゴラッピンみたいなかんじをイメージしてる。今年何がなんでもしあげたい曲デス♩

「メランリスタなHOUNG」 Written By Moca

切なくてハイなラブソングを歌ってよ
痛くて強いメロディを奏でてよ
そう メランコリスタなHOUSE SONG
ハニー、だけど苦い、甘い?ようで痛い
そんな恋人

好きなもの
横向きにした空の絵
男のひとが歌う女の歌
わびさびの効いたコンテンポラリー
JAZZ HOUSE
キツネの嫁入り、その後は虹

嫌いなもの
嘘で固めたって一ミクロンの温度差
ベクトルのないもの
CHILL OUTな瞬間て
頭じゃなくて、言葉でもなくて
胸に刻める色鉛筆を、ねえ?
三日月に涙を足して

切なくてハイなラブソングを歌ってよ
痛くて強いメロディを奏でてよ
そう メランコリスタなHOUSE SONG
ハニー、だけど苦い、甘い?ようで痛い
そんな恋人

ハープなのに四つ打ち
弦でBEATなメチャンコリスタ
波乱万丈に恋は重ねて
友とは寝ない
逢引は、わびさびの効いたトラディショナル

最初に交わした約束を、ねえ
泣かしてもいいから海に連れてって
覚えてるなら

外は豪雨
傘なんて折れればいいじゃない
そんなのもいいんじゃない
どこふく台風で
夜をめくって
あかつきは白い月

切なくてハイなラブソングを歌ってよ
痛くて強いメロディを奏でてよ
そう メランコリスタなHOUSE SONG
ハニー、だけど苦い、甘い?ようで痛い
そんな恋人

切なくてハイなラブソングを歌ってよ
痛くて強いメロディを奏でてよ
そう メランコリスタなHOUSE SONG
ハニー、だけど苦い、甘い?ようで痛い
そんな恋人

リーフに頭ぶつけたって流すのは涙 ?
リップ食らうよりまし?ん?
プライベートサーフ
太陽を起こして

早く、早く、早く
彼が100年眠る前に-

どうかなMAYAさん。けっこういけてる気が(自分では)してるんだけど。
もちろんclub仕様はハウスリミックスで4つ打ちです。サックスとか、生セッションで!
そこは生でheart02(←だめだこの絵文字…)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年1月25日 (月)

Mon vieil ami

Mon vieil ami -私の昔の友だちーImg_1873_3
このことをとってもクリアに話すことはできないんだ。
たとえば子供の頃から大切に持っている宝物をふとした拍子に誰かに見せたとき、
その誰かが悪気なく「がらくただね(笑)」と笑ったときに、自分の中で、とりかえしのつかない部分が壊れてしまうことってあるだろう?
それと同じでこのことは曖昧に話すことに意味があるんだよ。
ほら、全部うそだよって、笑ってごまかせるくらいの曖昧さでくるんでさ、
大事なものは守らなくちゃね。
そんなに心配なら、自分の心にしまっておけばいいのかもしれないけど、僕は話したいんだ。
遠い異国の地で、ずっと昔の友だちに会ったのかもしれないことを。
そいつがもしかしたら、僕をこの場所に連れてきてくれたのかもしれないことを。

”Mon Vieil Ami ”僕は僕の小さな旅で、親しい誰かに出会ったんだ。
とても親しかったのに、親しかったことすら忘れてしまったあの誰かと。

Img_4624 Img_4587 Img_4637

モンサンミッシェルに行くということが旅の目的だったのに、なぜそこまでしてモンサンミッシェルに惹かれるのか、理由が分からなくて私はぼんやりしていた。
ぼんやりしたまま、窓の外から一風変わった木を眺めては「片足ダチョウのエルフ」の最後のシーンを思い出していた。

 
ガイドさんがとってもキュートで、話し上手で、彼女がフランスの百年戦争と、ジャンヌダルクの話をし終わったとき、バスの中で拍手が起きていた。

Img_4696 Img_4792 Img_4699

今もしあの、可愛いピンクのバラが目印のガイドさんに何か一つ質問を許されるとしたら、聞きたいことは一つ。

「モンサンミッシェルの中にあったお墓は、お墓になる前はなんでしたか?」

レストランではなかったですか?

      
あたしは今回の旅でたくさんあたしを撮った。
それはまあ滑稽なくらいにあたしを撮った。

Img_1771Img_2014Img_1939

そして撮りながら思ってたんだ。
この滑稽なあたしの写真達を、あたしが死んだあと妹や友だちはどんな風に見るのだろう。こんなくだらない写真を、ひとつずつ愛しく見てくれるといいな。
そしてその日は、そんなに遠くない、と。

春に書いた短編の中であたしがこんなことを書いていたことを、旅から戻ってきて思い出した。それは生まれ変わる人の言葉。
何かひとつ望めるとしたら、なんでもない仕草、や、ふるまい、を次にわたしが消えたときにも、誰かひとりでも懐かしく思いだしてくれたらいいなと思っています

わたしはわたしがここに生きていたということを残しておきたかった。
いつからだろう。自分があまり長く生きられないような気がしてきたのは。

Img_4837

モンサンミッシェルは修道院で、あたしは実はあまり、神様や寺院の類いにぐっとこない。
ルーブルよりもオルセーが好きで、モナリザよりゴッホの絵に惹かれるし、モンマルトルの雑多が好きだ。
そんなあたしが修道院に来たかった理由を、来たら見つけられると思っていたけど、見つからなかった。

丁度、ここに来る前にお話を書いて、そのお話は、前世で親友だった友だちが今の世では、自分が飼ってた猫で、猫が死ぬときに「わたしたち親友だったの覚えてる?」って教えてくれる話だった。
そんな話を書いたせいか、私が修道院をめぐりながら考えていたことはこんなこと。

わたしがいなくなって、順番にみんないなくなったら、家族だったことも、親友だったことも、今覚えている大切な思い出を全部忘れてしまうんだろうか?ママのくしゃくしゃの笑顔も、妹のシュールなつっこみも、ともだちとこうして旅行したことさえ」

そんなことを考えて、何百年もたくさんの人間の一生を向かえ送り出してきたであろう、修道院の大きな丸い柱を抱きしめて、ひとりわたしは泣いた。
柱は太くて手は届かなかった。
しんとつめたい石に向かってわたしはたずねた。

みんな覚えてる?ここでどう生きたか?どんなことを大切に過ごしていたか?なぜここを訪れたか、誰が好きで、誰とうまくいかなかったか、浮遊してるあなたたちは覚えてる?」

わたし、死ぬことは怖くないの。ただ忘れてしまうことが怖いの。

Img_1894Img_1895Img_1900Img_1904
Img_1912 Img_1867

Img_1874  Img_1871Img_1872Img_1873_2

モンサンミッシェルを泊まりで訪れる人は少ないため、3じ半のバスで日帰りの人たちが帰ってしまったあとは、喧騒は消え、まるで、客人が帰ったあとの自宅のようだった。
柱を抱きしめて泣いているあたしとその床は、長い間、あたしだけのものだった。
ひとつの柱にゆっくり問いかけられるくらいに、時間があったんだ。

もちろん石は何も答えてはくれなかったけど。

Img_4797Img_4799


Img_4790

その広場にたどり着いたとき、
その場所を夢で見たことがあったということはすぐに思い出せたけどそこがレストランだったことを、最初私は思い出せなかった。
夕方、修道院も回り終わって、島を散策してたときのこと。
それでもそこがお墓であることに気付くのにとても時間がかかったから、
きっとわたしは心の中で、夢の奥の景色を見ていたんだと思う。

その場所を夢で見たことがあったのは絶対で、私はよく覚えていた。
なぜなら、全然知らない場所があんまりにクリアに夢に出てきていたから。
「あそこはどこなんだろう?」と、何日も考えていたもの。

でも「だから?」だからなんなの?それがよくわからない。
簡単にとおりすぎてはいけないことだけはわかったけど、立ち止まらず通りすぎた。
たぶんきっと、どこかふに落ちない顔をして。
夢の中で友だちのような人が通りすぎた路地を、その人の背中を追うように、
追いかけかけて、やめた。心の帳尻を合わせる時間がほしかったの。

Img_1918Img_1919Img_1920Img_1921

Img_4833
次の日の朝、わたしはまっすぐそこに向かって、墓の中にぽつん、と長い間じっと座っていた。墓なのにちっとも怖くないから、ここはわたしにとっていい意味の場所なんだと思った。昨日二回もラウンドした修道院の中はまるで知らないことだらけだったのに、
ここに座るわたしは、ここに潜んでいる何かをずっと前から知っているような気がする。

わたしは忘れてしまった夢を、一生懸命思い出そうとして、夢でみたようなアングルに移動してみた。
ああ、ここから見る景色を知っている。
ここから先は知らない。
このお墓は知らない。

ひとつひとつ確認しているうちに夢を思い出した。

あれは確かにレストランだった。白と赤のテーブルクロスのかかった、屋外のレストラン。
ランチが終わったあと、まだ忙しいのに、一緒に働いている仲間がいなくなって、まだ下げ物とかは残っていて、わたしは赤いトーションを持ったまま、彼を探した。彼を探したいけど、現場にスタッフは自分しかなくて、じりじりしてた。

Img_1850_2 でも。「だから?」
それがよくわからない。

よくわからないから、何か一番大事なものを置いてゆこうと決めた。
それは肌身離さず持ってる地元の神社の石と決まってた。
それを拾ってから舞台が成功し受賞したので、お守りとして毎日持ってたから。
でも置いていくのは不安すぎる。
そこで石を交換することにした。
足で土をポンと蹴ったら都合よく石がぽろっととれたので、その石を拾って、
変わりに持ってきた石を埋めた。最初からそこに埋まってたかのように、
少し頭を出してね。

それはいい「思いつき」のはずだった。いい「思いつき」。

Img_4834

でも、不思議なことが起きたのはそこからなんだよ。
思いつきのはずだった石の交換をしたあと、わたしは急にそれが、
「誰かとの約束だった」ことを思い出したんだよ。
思い出したっていう言葉ほどはっきりした感覚ではなくて、
「そうだった気がする」ような。でも「たしかにそう」なような。

そして私はその約束をもう何百年も、果たすことができないでいたんだ。
わからないけれど。

でも確かに「思い出す」という言葉が一番しっくりくるような感情だったんだ。

そして約束をした相手は今、きっとこの世界にはいないんだね。
絶対に忘れてはいけない誰かだった。
家族のようなきょうだいのような親友のような…。

石を交換することはきっと、うまくいえないけど、
それ自体が約束ではなくて、
本当の約束を果たせない代わりにしたことなんじゃないかと思う。

「あたしきっと**するね」そう約束したはずなのにその**が思い出せない。
そしてあたしは、ずっと、約束をしたことさえ忘れていたんだね。

そして今も、あなたが誰か思い出せないでいる。
でも。

あなたはたぶん男で、
あたしの恋人ではなかった。
そうだよね?

修道院を仰いで、ミカエルさんに「ねえ あたしたち何を約束したの」
聞いてみたけど答えはもちろんでなかった。

おそろしく長い間、おそろしく長い間その約束が果たされずにいたこと。

それだけを思った。
申し訳なくて、申し訳なくて、涙がとまらなかった。

わたしは思った。
昨日もあたしは自分が死んで忘れられることを心配してたけど、

忘れられた猫が出てくる話を書いたけど、

忘れてたのはあたしだったんだね。

しかもずっと長い間、あたしはあなたを忘れてた。

でも思い出したんだよ。
何かを忘れていることを。
だからあたしはここにいるんだよね。いまここに。

約束までは思い出せないけど。
あなたの顔も思い出せないけど。

でもねえ、覚えてる?

誰も信じないだろうけど、誰かに言っても笑われるし、
この古いお墓はきっと何百年もお墓だったんだろうけど、

ここは、お墓になるまえはレストランだったんだよ。
     
赤と白のテーブルクロスがかかって、とても繁盛していた。

あたしとあなたは、そこで一緒に働いていた。

Img_4841_2

Img_4843

目の前で思い出と共に景色が溶けていった。

Mon Vieil Ami
あたしはあなたに会うために、わざわざここにやってきたのよ。

日本からはるばる飛行機に乗って。
今はここに生きていないわたしの古い友達。
そうでなかったら、こんなふうに景色がぼやけないでしょ。
そうさせているのはあなたでしょ。そうでなかったら、
初めてきた場所で懐かしくなって泣いたりしないもの。

ねえ、ここは、確かにレストランだったよね。
そしてそのことを、
あたしとあなただけが知っている。

Img_1926_2

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧