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2016年5月27日 (金)

オバマさん

オバマさんの広島来訪、これがすぐに何になるかというとならないのだろうけれど、それでも歴史的な1日だと思いながらずっと中継を見ていました。わたしは個人的にアメリカという国のやり方がきらい。(アメリカ好きな人ごめん)
けれども、オバマさんの今日の言葉、態度、すべてにわたしは誠意を感じました。何より、オバマさん自ら被爆者の方のところに歩み寄り、きちんとお話をされたこと、時に、背中をさすり抱くような感じで寄り添われたこと、素晴らしかったと思います。

素晴らしかったというのは、オバマさん自体が素晴らしいということよりも、この71年間、8月6日を片時も忘れることなく、これまで生きてこられた被爆者の方々、その71年間の中で、時に憎み、時に悲しみ、時に不甲斐なさに体をふるわせ、時に諦め、そうしながら時を経て、大きな悲しみの中で自身や他者を赦すということで命を繋いでこられた被爆者の方々にとって、
71年という長すぎる時間を経て、けれども敵国であった国の現職の大統領がじきじきに、向こうからやってきてくれたという、紛れもない事実に直面したことが、すこしでもこの71年の痛みが癒えて、いや癒えはしない痛みの人生の中で、何かすこしでも心の澱が和らぐような出来事であったとするなら、

それは本当に良かったと思うし、時に広島のこと、時に長崎のことなんか忘れてしまって、自分のことに精一杯に生きている自分が、その出来事をああだこうだ言う資格はないなと思わせられる、それは衝撃的な一幕でした。

被爆者の代表者の方々みんな「謝って欲しいとはもう思っていない」とおっしゃっていた。皆晴れやかな顔で、そこに”赦し”があり、オバマさんはそれを受け止めていた。

これで世界がすぐにハッピーにはならないのが政治というもので、もちろんオバマさんは立場上、スピーチで原爆の是非に触れることはできないし、アメリカ人は皆原爆投下は正しかったと今も思っているわけだから「オバマ何広島とか行ってるんだよ」みたいな非難は絶対あるわけだから、そのアメリカのトップとしてオバマさんにできることはあれがギリギリ限界だったと思うし、
そのそれらすべてにも「うまい戦略だ」とか陰謀論角度から見たり、色んな角度から見たら斜めの発言はできると思う。

それでもとにかくオバマさんという、虐げられた歴史の続きに生きているひとりの黒人が、時代は変わりアメリカという国を代表して広島にやってきて、平和を追求していかねばならないということを言って、被爆者の方とじかに触れ合った。

そういう一つの「体温」のようなものを感じて、互いを赦しあい、それを積み重ねていくしかない、そう感じる。

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