ドバイ行きます!ー情熱を酌み交わしてー
突然の告知になりますが、
今週日曜日より、まるひと月ドバイに行きます!!
昨夜、最終選考及び壮行会が行われ、
正式に情報も解禁となりました。
わたし自身も、窓口となってくださった幻冬舎の方たちも、
最初は全貌がなかなか見えてこなかったこの企画、
この企画に、石原慎太郎さんの、大きな熱意と多大な尽力があったことを、
わたしは昨夜、本人とお会いして、初めて知りました。
なので、家族や親しい友人には、ざっくりと「国の仕事なんだけど」
「ドバイのムハンマドさんという首長さんで詩人の方が、お招きくださった。なんでも世界で5番目の金持ちらしい」
という風に、やや間違った情報を話していたのですが(汗)
これはお招きに留まらず、日本側からも積極的に、アラブ諸国との芸術交流をし、互いが触発されることによってよりそういう芸術的熱量が膨れあがっていくことを望んで、
石原さんが色んな方に働きかけてくださり、
もちろんそこで、日本とドバイを繋ぐ人間力をお持ちであった、日本文化芸術国際交流財団の今村さんや家村さんのお力添え、寺田倉庫の方々のお力添え、そして最終的には石原さんいわく「安倍くん」の許可を頂きまして、
外務省、文化庁の支援を受けて、
つまりたくさんの大人たちの尽力の元、
アラブ諸国との交流のさきがけとして、我ら4人の、まだ駆け出しといえる詩人/作家たちが、ひと月も向こうに滞在させてもらえることになったのです。
むろん国からの援助があるので、わたしのよく知るみんな(つまりあなた)のおかげでもあるわけです。
その4人に選出して頂き、アラブの土地を踏みしめることができることを、
ほんとうにほんとうにありがたく思います。
「芸術家たるもの、一世を風靡せよ」
そう言って下さった石原さんのお言葉と交わした熱い握手を、
わたしは一生忘れることはないと思います。
一世を風靡した芸術家の、説得力のある激励でした。
壮行会のお酒の場所で、石原さんは、
政治家であるまえに、どこまでも芸術の重鎮でした。
昔の文壇の話や、三島さんが亡くなったときのことや、
若い頃に石原さんが見たアラブの景色など、色々話してくれました。
特に三島さんが亡くなった時代というのは演劇とともに生きてきた自分としては、
究極の世代ですから、宝のようなお話です。
わたしの斜めには、石原さんの編集者であり、
三島さんが亡くなったときに川端さんからコメント原稿をとったという伝説の編集者坂本さんもいらして、その隣には作家の藤沢周さんがお座りで、
「川端さん」のお話や(川端さんて……あのヤスナリカワバタでよろしいですか!?という気分 笑) 貴重なお話をいろいろ伺うことができました。
たとえばわたし世代ですと、江國さんやよしもとばななさんや山田詠美さんが目の前にいらっしゃると大変恐縮します。
しかし昨夜いらっしゃった方々は、「僕はね、江國さんとお父さんとはよく仕事をしたよ」みたいな、雲の上の人すぎて、レジェンドすぎたので、逆に存じ上げず、
意外にきさくに話してしまった、というのが、なんというか一周回って恥ずかしい感じです。
選考委員の方々はみなほんとうに優しい方たちでした。
「まだできあがっていない、のびしろのある作家が行くことに意味があるんだよ」
と、坂本さんに言って頂き、
なんだか申し訳ないことをしているような気持ちがすこしぬぐわれました。
(もしかしてだけど〜、第一線でもっとバリバリ活躍している人の方がほんとは色々よいんではないの〜、と、すこし思っていたのです)
一緒にドバイに行く作家さんたちは、みなご活躍で、一緒にドバイに行けるのが楽しみです。特に女の子はわたしと文月悠光(ふづきゆみ)さんのふたりきり。
文月さんは、23歳とお若いけれど中原中也賞を最年少受賞されている、日本きっての詩人さんです。
詩人ってそういえば姉妹にいるけど、笑(われらがみいき氏のライターではない方の顔)、みいき以外の詩人さんに会うのは初めてだし、また小説の世界と違うみたいですごく興味が湧いている。
というかわたしは作家だけど作家のともだちっていえる人もまだいないし、
仲良いやつらはみんな役者かミュージシャンで、
文学の話をする場所などないので、
昨日は非常に新鮮であった。
(と、同時に、へえー、とかうなずいているけどよく分かっていない話もあった…汗)
ともかくわたしは昨夜ご一緒した皆様に一生足を向けて寝られません!
「芸術家たるもの一世を風靡せよ」
この言葉を励みに邁進したいと思います。
わたしが直接生身の政治家さんでお会いした方は、
石原慎太郎さんが生まれて最初の人です。
のっけから口は凄く悪いというか(笑 あけすけなお方でありましたが、
シャイで温かく、表裏のないまっすぐな方だと感じました。
ゆえに誤解されることも多いのかな、という風に感じました。
なによりも、政治家の方というよりは、
文筆家であり、芸術家である、そんな風に感じました。
その確かな証拠として、自分はドバイにゆくのです。
そういう芸術家の石原さんを、幻冬舎の人達がとても愛しているんだな、というのが見て取れて温かい気持ちとなりました。
デビューして7年目になりますが、わたしが関わって来た出版社には、
なんというか、「金になる」や「儲かる」とかそういう見地から出版や小説や言葉を語る人が一人もいません。
昔いちど、売れっ子文芸評論家の人にすごく失礼な態度と発言をされてはらわた煮えくりかえったことがありましたが(一生忘れないぞ!)
、その人はものを作っている人じゃないから放置。
なので、小説や言葉や表現について話しながら酒を酌み交わせば、どんな偉いひとも、駆け出しの人も、等しく情熱を酌み交わすことができる、この紙の世界を、ほんとうに素晴らしい業界だと改めて思いました。
個人的には、幻冬舎の石原さん(こちらも石原さん)は、プロフェッショナルのDVD持ってるくらいファンなので、よしもとばななさんの世界の旅シリーズを作ったときの旅のお話など伺えて、わたしはすごく嬉しかった。
最後にわたしがこうしてドバイ行けるのも、ムハンマドさんや、石原慎太郎さんや財団の方々の前に、壺井さんの強い強い推薦があったからです。
必ず何かを得て、帰ってきたいと思います。
出発は18日です!
心に刻み目に焼き付ける景色が多すぎて、写真撮り忘れたので、
富士山の写真と小浜の夕暮れを。
| 固定リンク
コメント