« 冒頭芝居の映像です★ | トップページ | ♪Caravan »

2014年11月28日 (金)

さみしい冷蔵庫の力。

さみしい冷蔵庫の力。
さっき、Facebookをちらほらみていましたら、

「書ける人と書けない人の違い」なる投稿があり、

作家は0を1にする仕事と思われがちだか、
ほんとうは100を1にする仕事なのだ、と、
膨大な資料を咀嚼し、物語に変える作家という生き物への見解がありました。

わたしは、それに関しては、物事の見方の角度の問題かなぁと思っていて、
たしかに物理的には100を1にする作業をしてるけども、要約書ではなく、どこにもなかったものをつくる、という意味では、
やはり、0を1にする仕事だと思ったのですが、

それよりなにより、そこにあった、藤子・F・不二雄さんのお言葉に感銘を受けたのでご紹介します☆

ーーーーーー

よく「漫画家になりたいなら漫画以外の遊びや恋愛に興じろ」だとか「人並の人生経験に乏しい人は物書きには向いていない」だとか言われますが、私の持っている漫画観は全く逆です。

人はゼロからストーリーを作ろうとする時に「思い出の冷蔵庫」を開けてしまう。
自分が人生で経験して、「冷蔵保存」しているものを漫画として消化しようとするのです。

それを由(よし)とする人もいますが、私はそれを創造行為の終着駅だと考えています。家の冷蔵庫を開けてご覧なさい。
ロブスターがありますか?多種多様なハーブ類がありますか? 
近所のスーパーで買ってきた肉、野菜、チーズ、牛乳・・・どの家の冷蔵庫も然して変わりません。

多くの『人並に人生を送った漫画家達』は「でも、折角あるんだし勿体無い・・・」とそれらの食材で賄おうします。思い出を引っ張り出して出来上がった料理は大抵がありふれた学校生活を舞台にした料理です。

しかし、退屈で鬱積した人生を送ってきた漫画家は違う。

人生経験自体が希薄で記憶を掘り出してもネタが無い。思い出の冷蔵庫に何も入ってない。必然的に他所から食材を仕入れてくる羽目になる。漫画制作でいうなら「資料収集/取材」ですね。全てはそこから始まる。

その気になればロブスターどころじゃなく、世界各国を回って食材を仕入れる事も出来る。つまり、漫画を体験ではなく緻密な取材に基づいて描こうとする。ここから可能性は無限に広がるのです。

私はそういう人が描いた漫画を支持したい。卒なくこなす「人間優等生」よりも、殻に閉じこもってる落ちこぼれの漫画を読みたい。

ーーーー
なんだかグッとくる言葉でした。
この言葉は35年の人生をだいたい破綻して過ごしてきた、破綻はしているがとりわけドラマティックな経験もないわたしへの、
ひとつのエールとなりました。

だからドラえもんが生まれたのだ。
それは、さみしい冷蔵庫の奥底から湧き上がる、儚くも消えることのない、夢。

|

« 冒頭芝居の映像です★ | トップページ | ♪Caravan »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: さみしい冷蔵庫の力。:

« 冒頭芝居の映像です★ | トップページ | ♪Caravan »