カンヌに思う
カンヌで学生監督の為の賞があって、元役者で、40歳までに監督でいっぱしになろうと大学行った38歳の女性監督の作品が、この部門で日本が初めて賞をとったのだけど、なんと主演は桃井かおりさん。
そして、桃井さんは「学生さんの作品だから」とノーギャラで出演してくれたらしい。
これを読んで、まっこうからやりたいことにストレートにぶつかり、挑戦していく心意気の大切さに改めて気づきました。
東京にきたばかりのころは、大人数でカレー作るとなったら隣の飲食店に「鍋貸してください!」と駆け込んだり、
2000年の花よりタンゴのときも「お芝居したいんです!でもお金ないんです!!」と、ジニアスを破格の値段で借りたり、
(これはいまはもう笑い話)
ダメもとで、ちょっとずうずうしいかもしれないことにぶつかって、なんども頭下げてきた。相手がうんっていってくれるまで。
そして皆さん優しくて、そこに本当の熱意があると助けてくれた。
でも大人になって、なんていうか、
「学生の映画に桃井かおり出てくれないでしょ。ってかこの予算じゃ呼べないでしょ」
みたいなななめの目線や、逆算してあきらめたり、大人としてあたりまえのやりかたーたとえばお金で解決したり、お金や社会的地位が足りないと無理だと思ったりーそういう風にいつしかなって、
やりたいことも「物理的に無理」と、やるまえからあきらめたりした。
ロスまで飛んでいったこの監督はきっと、あつかましいひとなんじゃなくて、つくりたい映画を「実現したい」熱意と底力があったんだと思った。
なんだかとても、このトピックには、はっとしました。
これを実現するのに、この資金や、この人脈や、この地位がないとダメとか、逆算して考えるのはもうやめよう。そしてなるたけ直接的にそこへ到達するバイパスを捻り出していきたい。
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