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2013年1月23日 (水)

希望の国

遅ればせながら、園子温監督最新作「希望の国」観てきました。
原発の映画です。
凄まじい映画でありました。そして、素晴らしい映画でありました。
この映画の中には、いままでの園映画で園さんが押し出してきた世界観も性も猛々しさも暴力もない。ある意味とても「静かな」といえる映画で、
わたしは園さんがどれだけ真摯に、この課題にとりくまれたのだろうと想像して、身動きがとれなくなるくらいでした。
「今回は、台詞もシーンも、なるたけ想像力で書くのはやめて、取材した通りに入れようと思ったんです。勝手に書いた嘘は、薄っぺらいだけですからね。空想して書くことは控えようと思いました」
園さんはパンフレットでそう言っています。それだけ「突きつけられた」事実に、真っ向から向かいあわれたのだと思うと心が震えました。
資金は集まらなかったとききます。
映画館はとっても小さかった。
配給してくれるところがなかったんだなあって思います。
それでも園さんはこの映画を撮った。
こういうものが、ある意味ほんとうの「映画」なのかなあなんて、思います。

園さんの詩を引用させて頂きます。

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「数」

まずは何かを正確に数えなくてはならなかった。
草が何本あったかでもいい。全部、数えろ。
花が、例えば花が、桜の花びらが何枚あったか。

涙が何滴落ちたか、その数を調べろ。
今度またきっとここに来るよという小学校の張り紙の、
その今度とは、今から何日目かを数えねばならない。
その火はいつ、正確に数えろ。もしくは誰かが伝えていけ。

―自分を数えろ。お前がまず一人だと。

「膨大な数」という大雑把な死とか涙、苦しみを数値に表せないとしたら、何のための「文学」だろう。
季節の中に埋もれてゆくものは数えあげることが出来ないと、政治が泣き言を言うのなら、芸術がやれ。

一つでも正確な「一つ」を数えてみろ。

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深水くんが出ていました。
知っている人が出ていることを嬉しく思うと同時に、
羨ましくも思いました。
こんな歴史に、わたしも加わりたい。
もしかしたら形は違えども。

わたしもすこしづつでいいから数えてゆきたい。
人の痛み、やるせなさ。
そういう風に、数学でははじきだせない、数を。

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