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2012年11月10日 (土)

角田ルミという得体の知れない生きものについて

昨日、角角ストロガのフの「仮想家族」を観てきました。尊哉の出演していない角角を観るのは初めて。つまり完全にルミちゃんの作ったものを目指して行ってる感じです。オノガワのみなさん、椿ちゃんも出ていますよ!

ルミちゃんの作るものはものすごい勢いで全く遠慮の欠片もなく破滅と破綻に向かって行きます。その一直線さったら…Σ(|||▽||| )ひー!!って感じ。
前回客席から「キャッ」って声が聞こえてよくみたら中学生くらいの女の子が顔を押さえていて、そうだよな、ふつうこう思うよねっ〜こわいよね〜ていうくらいに目もあてられない残忍なシーンもあったりなんかして。

そしてわたしが角田ルミから目がはなせない理由のひとつはわたしが個人的に彼女のやってることを『まったく理解?できなかったりする』ところです。わたしをよく知る人だったら
「あなたはああいうのキライでしょ…」って言うような種類の芝居なの。わたし、ひとすじの希望とか残して欲しいタイプだから。でもルミちゃんは容赦しない。

だから毎回帰り道で「なんでこういうのをつくるのかなぁ…?」と思わずひとりごとを言ってしまうくらい。でもそこに凄い信念と圧倒的な才能を感じるので毎回観に行く。命かけてっから!角田ルミは。才能って命がけのこと。だからわたしは作家の才能がある。物語と心中する覚悟で生きてるから。角田ルミには演劇家としてのものすごい才能がある。才能って命がけのこと、わたしの定義では。だから角田ルミがどうしてこういうものを作り続けるのか、を問いかける先には同時に「じゃあ中島桃果子は筆をにぎって一体何を描き続けるのか」っていう合わせ鏡なところにリンクしていって、それはきっと角田ルミがやっていることと真逆なんだけど、つきつめたところに掘り下げていくとその心中深度の位置にルミちゃんが、古い友達のようにやっぱり立っていて、そういう意味で同志な感じがしてとても惹かれる。

2月に角角の稽古場にお邪魔したことで得たいちばん大きなものはルミちゃんとのダイレクトな関わりでした。何度かメールのやりとりなんかもして、彼女について解ったこともあるしまだ解らないこともあって。解らないことが残っているってわたしはけっこう好き。知っていく悦びってあるよね。

女が座長はって芝居をするってほんとにほんとにすごいエネルギーが要ること。だから江本純子(毛皮族)、本谷有希子、それから同期の麻衣子、78、9年度生まれで一線を走り続けている女性演劇人をわたしはすごく尊敬している。わたしはそんなにタフではないので、自分の劇団は基本お昼寝中(笑 もう4年昼寝してます…ね… 船パリを書き上げたなら(あと少し!)いずれは上演に向かうのですが、なによりも精神的に自分をタフにして、あのてっぺんの椅子に座って途切れないオーラを放ち続ける準備と覚悟をしなくてはなりません。それは孤独を抱える覚悟でもあります。

ルミちゃんは年に最低でも2本芝居を打ち続けて、毎回何ひとつ諦めない。小屋も、キャストも、装置も、映像も。全部を攻めのスタンスでやって、角田ワールドみたいに定着してきた部分も演出としてあるし、しなやかで強い熱量の高い女の舞台芸術家です。ほんとに尊敬する。そしてあれだけの熱量、つまりは愛をもって、なぜ!?彼女は「破滅」を描き続けるのか。
 底なしの愛情で破綻と混沌を描き続ける疾走ランナーの謎をこれからも紐解くために角田ルミをずっと観ていきたい。そしてこんな偉そうな感想を日記に書く資格をもてるほどに、わたしも死ぬ気で筆を握っていきたい。ルミちゃんと同じ深度で作品にとりくんでいきたい。うん、船パリここから大切なとこなんだ。昨日はいい刺激をもらった気がする。
圧倒的な純度、純度の高いものはほんとうに美しいと思う。純度は才能。透き通っていって純度があがればあがるほど無心になる、その無心が才能。無心のシュートは美しい、そして決まる。無心で作った作品は共感できなくても尊敬に値する。
これと商売はとりあえずは別の話。
いつか角角×ティーナ夫人で同じ演目をオムニバスでそれぞれが演出したらきっと「すんごい真逆」になって面白いのではないかとそんな妄想中。

個人的に椿ちゃん、今回みたいな正義感の強い役、いいなあ、すてきだ(*´˘`)♡と思いました。

明日まで中野でやっていますので興味がある人は是非是非GOGO!!! 映像のクオリティと音楽がすばらしかった!!小屋にもっと高さがあればもっと綺麗に照明ささったんだけどね!でも2階建ての装置の生きる小屋だと思いますよポケットは。

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