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2011年3月23日 (水)

JUNE発売!!

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発売日が震災の次の日だったので告知を控えさせていたのですが、
3月11日、3月12日と立て続けに、ふたつの短篇が寄稿された2冊の文芸誌が発売されました。

この2冊はわたしのなかでは大きく連動する二作で、じぶんの中では作家 中島桃果子の転機、となった作品です。

正確にいうと転機となるのはここから生む作品のどれかになってゆくのだと思うのですが、これが棒高跳びだとすると、人知れぬところにある「ふみきり」の部分になった2作です。これを踏み台にして大きく飛躍できるかどうかはわからないけど、
あたしはこの「ふみきり」になった2作をこよなく愛します。
きっとこんごも。ずっとずっと。

非常に個人的な、パーソナルな作品ですが、いまこれをここで書かなければ、今後新しく、登場人物が躍動していく広がりのあるものが書けないような気がしたので、好き放題「じぶん」てものに向き合い書かせていただきました。
蝶番でさえ艶子という人間にじぶんを内包させたのに、この2作にはわたしを内包するキャストさえいません。だって登場人物がわたしであるのですから。
でもこれはやっぱり物語で、ドキュメンタリではないの。

ひとつは官能小説で幻冬舎のジンジャエール(注/ジンジャー、ではありません)
という創刊されたばかりの文芸誌に寄稿した「妄想RUN」という作品です。

 

これは幻冬舎の壺井さんと、わたしの大切なふたりの男の子に捧げました。
そしてわたしと関係したテイになってしまったあまたの男の子たちに(笑
登場ありがとう!と、言ってみたりして。
ハイ。現実のわたしはもうかなり長い間、殿のお渡りがないんですけど、「妄想RUN」の中のわたしは忙しいです(笑 なぜなら妄想だから。

「女の子の女の子による女の子のためのPOPな官能小説」をめざし壺井さんと2人三脚でやってきました。楽しい小説になりましたが、こんなに赤裸々なわりにさっぱりしていてエロさに欠けたのではないかというのがちょっとした反省でしょうか。でもバランスのよい作品だと思います。

もうひとつは祥伝社の”feel love"に寄稿しているJUNEです。
これは毎回手こずりましたが今回も手こずりました。
いつもあんなに自由にやらせてくれる牧野さんに「意味がわからない」と言わせてしまい書き直しました。苦しい1週間でした。
その1週間でわたしはもっとみんなに正しく伝わることを書くべきかとテーマを変更することも考えました。でもやはりいま書きたいことを書こう、それが一週間でより伝わる表現に洗練できる技術があるかは大変悩みましたが、いまのじぶんのベストは出せたと思います。すこし拙いかもしれないけれど。

JUNEvo.5は最初「SYNCRONIZED SOUL シンクロナイズドソウル」というタイトルでしたが、タイトルも
彼女あるいは彼女と彼だけの部屋」に変更しました。すこし小難しくなくなったかな?(笑

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この「彼女あるいは彼女と彼だけの部屋」は、
いまあるあたしの愛のすべてです。

赤裸々に書かれた人を傷つけたかもしれません。

どうしていちばん愛しいひとを、いちばん傷つけてしまうのだろう。
考え込ませてしまったり。

それでもその一行をわたしは消すことができない。
そのことばを置くのをやめられない。

でもあなたは小説の中の一行を引用して笑いにかえてくれた。
なんてことない顔をして。
みんなで飲みちぎってるときにそっと家に戻って、帰ってきたときはヘドウィグのサントラを手に持って戻ってきたね。そしてあの曲をあなたがこっそり流したとき、わたしは泣いてしまうかと思いました。

あなただけでない。たくさんのわたしの周りのわたしのだいじなひと。
あなたたちを書くことは、あなたたちを愛してることなのに、どうして傷つけてしまうの。そこまでして物語を書く必要あるの?

たまに生きることと書くことが同じになってしまって、
そのことをよこっちょに置いては違う小説なんて書けないときがあるの。

でもそれが作家だって、よしもとばななさんはお父様との対談で言ってました。

そういうことも考えながら、わたしはこれからの作品に向かっていきます。
そのなかに筆を置く、という選択肢もあるのか、、つきつめて考えたりもするけど、きっと「彼女あるいは彼女と彼だけの部屋」を書いた時点で、わたしはきっと譲ることができない人間なんだと思う。
その自己愛、書くという自己愛を貫いて、愛してるひとを振り回したりしながら、そのくせそのことに悩んで泣いたりしながら、
筆を置くことだけはできないんだと思う。

いままでわたしは「ぜつぼう」の中にわずかな「きぼう」を見いだすスタイルで小説を書いてきました。意図したわけではないけどそうだった。
でも「ふみきり」以降これからの物語は「きぼう」に大きく向かっていきたい、いやそうすると決めました。

そのちょうど「ふみきり」になった2作です。
身内の人は客観的に読めないかもしれないけど、そういう偏りもふくめ、あたしと作品が表裏一体になった、ぴったりくっついたこの、とても特別な2作を、ぜひみんなに読んで欲しいです。

よろしくお願いします!

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コメント

モカちゃん、こんにちは。

きょうは歌をひとつ紹介します。一度聞いてみてください。

http://www.youtube.com/watch?v=FpSSw1o4hlE

感想は今度お会いした時にお聞きします。

投稿: 名古屋のM | 2011年3月28日 (月) 13時12分

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