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2009年4月12日 (日)

ふりむく

忙しくて日記の更新 なかなかできません。ちょこまか更新してた頃、暇だったんでしょうね(笑

Image300_2 最近 江國香織さんの本をハードカバーで集めることを進行中です。
「ホテルカクタス」
「神様のボート」
「号泣する準備はできていた」
「ジャミパン 絵:宇野亜喜良」
「ふりむく 絵:松尾たいこ」
最近かった単行本です。

わたしが江國さんの本をハードカバーで持っていない理由は長くなるのでまた今度。

そしてわたしは最近中古を買うようにしています。
一度読んで捨てられていくなんて哀しいもの。
中古の中で状態のいいものを選んで買ったのですが(ほぼ新品だよ)
本が¥1 で 送料が¥358
だったりするのよね。失礼しちゃう。
江國さんの本が ¥1はショック。

江國さんの本を読むと、難しい言葉をつかわないこと、説明しないことに、言葉選びのクオリティの高さを感じます。

「物語」に関しては、わたしのはんちゅうではない、登場人物のモノなので、わたしの意志ではどうこうできないので、洗練させていくという言葉はあてはまらないけれど、わたしの意志でどうこうできるのは、それをメモする作業であって、さいきんどうすれば言葉を減らしていけるかを考えています。

やたら文学的で、大半の人が「賢そう。でもわかんね」っておもうようなのでなく誰にでも読める漢字と、誰もが知ってる言葉で、物語をつむいでゆきたいと。





前置きがながくなりましたが、「ふりむく」からすてきな詩をふたつ紹介しよう。
ふりむくのハードカバーは、凹凸があって、タイルさわったときみたいにぼこぼこしてて、指で触ってると気持ちいいです(笑

Image292_2

あなたは今5歳で、世界は輝く真夏で、
あなたの手足は白くはちはちと甘く、
あたまのてっぺんから日ざしの祝福をうけ、
言葉ではないなにかに護られている。
あなたは露ほども孤独をおそれてはいない。
それほど立派に、愉快にひとりぼっちだ。


「愉快にひとりぼっちだ」
なんてすてきだと思いませんか?「愉快」と「ひとりぼっち」を組み合わせるなんて。

そしてページを何枚かめくるとこれがでてくるのです。

Image293

あなたはいま72歳で、耳はすこしとおくなったが、
世界は輝く真夏で、あなたの手足は枯れ枝のように細く、
しかし力強く、いろいろなものを得たり失ったりしてきた。
あなたはひとりぼっちでベッドに腰掛けており、
チョコレートの銀紙をむき、いままさに一口かじったところだ。
依然として、チョコレートが大好きなのだ。

すごいな、という以外に言葉がでなくて、本を閉じたとき、すこし涙ぐんでしまいました。
こんな風に素直に書けたら。と思います。

わたしのことを評価する言葉に「劣化版江國香織」という表現がでてきて、
まったく次元の違うものをめちゃくちゃにまとめられていることに憤慨したわたしですが、(どちらにも失礼だから)
「書き留める」という作業に関して言えば、
確実に、わたしの言葉の選び方は、余計なものが多い。

そういう意味では言い得ている。
「ふりむく」を読んでそう感じました。

でも、余分なものをいきおいよく捨てていけるまでは、

まだ少し時間がかかるんだろうな。

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