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2008年11月 5日 (水)

なんとか書き終えた

それが、本音。

生まれてから、今までで、一番、「書く」ということに苦労した。

今まであたしは、役者として売れることに、めっちゃこだわってて、それはもう、周りが痛々しくおもうくらいにこだわってて、でも全然必要とされてなくて、その代わりに、逃げ場所として「書くこと」ってのがあったわけよ。逃げ場所っていう言い方変やけど、誰かにジャッジされない世界という意味で。

あたしがサーフィンをするのは、あたしがサーフィンがうまいわけじゃなくて、ほんまは未だに板にも立てへんのやけど、上達しんでもいいってとこに、理由があって。

あたしは海に浮かぶのを楽しんでるだけやから、上達しんで、いいわけ。

だから楽しい。

今までは書くこともそうやった。

思ってることを、誰が見るわけでもないブログとか、手帳に書いて、自分を確認してきたわけ。そやから、そこに自由があった。
そこではとりみだしたり、思い切り泣いたり、あるいは偏ったり、できた。
意地悪になったりね。

でも、それに、編集の手が入って、あと、それを読む人のジャッジが入って、
どこかに何か書くたびに、ひと公演終えて、集めるアンケート待ってるような気分になって。それはえらく窮屈やったわ。それって自意識なんよ。ただの。周りはそこまであたしのこと見てないの。でも少なくとも役者のときと比べたら、微々たるお金が発生してるやん、それ仕事やんていう価値観があたしの中にあるから。自費出版やったらそんなこと考えへんよ。

そもそも「あたしの筆まわし、すごくね?」ってことに始まってなかったから。

そこを乗り越えることが一番の課題やった。

あたし、自分が文字に「結局」ってよく書いてる、書きすぎなこと知らんかったし、
それでその、とか、無意味に指示語連発してることも知らんかったし、
でもそれって、「君気づいてないけど、いつもパンツ見えてるよ」
って言われたみたいな恥ずかしさを伴うわけ。己を知らんって、恥ずかしいやん。

賞を頂いといて、好き勝手書いていいわけないし。

編集さん、優しく厳しいし。

え?あたしの文字そんな読みにくいの?そんなに気になる?で、そもそも何書いたらいいん?て、あたしが書いたものっておもしろいん??
どうなん?どうなん?
そんな疑問の渦に吸い込まれていくときの心細さよ。

でも、そんなときに、誰もが見ないところに、言葉を、好き勝手書いてん。
頭から垂れ流しで出てくる言葉、全部書いてん。
そしたら、ありえへんくらい変な文なんやけど、なんか、ほっ、とできてん。

あたしにとって「書くこと」ってこういうことやって。

そもそも「蝶番」ですら、あたしがこんなこと思ったよ、ってことを、あたしが満足できるように記せたらいいわって、そこやったなって。

そこでいいわけないの、あたりまえやで。
お金もらうんやから。

でも。あたしが、心の中でずっとどこか「役者」って肩書きを持っていたくて、
それは、実力も結果もともなってないのやけど、もってたくて、

そういう風に「書くこと」もおいておきたい。

作家としてのわたしが、どこまで続くなんかわからんやんか。今だって金もなくてさ。
ここからだって、そうよ。

でも。いままでと同じようでいいやん、と。
「ちょっとこういうん書いてみたんやんかあ」って、本も読んだことない後輩に見せたり。
あたしが何かやることは、一応ネタんなるからチェックしとこう、とかいう、あたしの周りのシュールな友達に、「モカコ先生」とか笑われて、あたしがなんや書いたブログのタイトル、メールで回されて戻ってくるっていうのとか。でもあたし、これ書きました。みたいなことで、
意外に真剣に読まれてたり。そんなんで、ずうっとずうっと、続いていけたらいいなあって思う。それがお金にならない域でも。

今回書き上げたやつは、あたしなりのベストや。

正直、文壇的にどうとか、わからん。

でも、あれが今のあたしのすべて。

なんとかそこに辿り着けたことを、感謝してる。

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