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2008年10月

2008年10月31日 (金)

しぼられた日記

今日、新潮社に行って、こってり打ち合わせしました。

「しぼられた」というのは言い方悪いけど、

いいもの作るために、とことん話した感じ。
でも、ちょっと前まで、何事にも自分のジャッジしか存在しなかった世界で、
今わたしの「蝶番」が「こうなったらもっといいのに」ってことを、

5時間でも6時間でも話してくれる人と出会えたのが幸せ。

とてもいい打ち合わせで、いい時間だったけど、
しかし、それに答えられるだけのもんを、あたしは出せんのかーってことで、

へこむし追いつめられるよ。でもそれでお金もらうってそういうことよね。

それでなんか、江國さんに選んでもらったあたしが、表現の仕方で、

「こういうのもあるよ」と、今日、きらきらひかるの冒頭を見せられて、

そのたった一行に「こんな風にかけるのだ」とやられて、
江國香織さまという人に対して、わたしってなんて未熟な下々
と落ち込み、なんとなく川上三映子さんのブログをのぞいて、

彼女は芥川賞受賞して、もう本も何冊も出してるし、
私にたいな駆け出しとは違うのですが、

「書けない苦悩」をあっけらかんと書いている日記があって、
少しホッとしたというか、みんな苦しみを咀嚼しつつ作品を産んでるのや!

と奮起しました。そしたらブログにゴッホのことを書いてるくだりがあって、
あたしも実は二年前にこんこんとゴッホのことを書いたことがあったのだけど、

同じようなこと思ってる人で、モノカキいるんやなあと思い、
無関係ですが元気がでました。

ただ、わたしがいえることは、ゴッホの作品が素晴らしいではなくて、
空がぐらぐらにゆがんでいたことが、悲しいということです。
ゴッホが好きなわたしはパリに行ったとき、モンマルトルの彼の家に
行きました。ゴッホの絵にでてくる教会の空は水色にゆらゆらと、
とても綺麗でした。この美しい水色が、彼の目にはあんな風に映ったと思うと、
あたしは辛かった。
あの頃に生きて、言ってあげれたらと思うよ。
「あたしあんたの絵、好きよ」って。

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2008年10月27日 (月)

滋賀センセーション!!

ママから電話が来た。
「どうしよう。小説新潮、どこの本屋いってもないねん
(↑※すでに自分の分は買ってますが)

続けてママは言う。

「西武の本屋さんもな、首かしげてはってん。『今日だけで一気に4冊も売れてしまったんです』って」

今滋賀県で、小説新潮が消えてしまっている。

それは、あたしの知らないところで、友達が友達に連絡したり、朝日新聞みたりしてくれて、みんなが本屋さんに走ってくれてるからだ

予想だにしてなかった。そんなこと。
喜びと同時に胸が痛い。申し訳ない
ああ、こっちで買って、送ってあげたいよ…。
近所の本屋で3冊買ったけど、まだ10冊はあったもん。

あんな田舎で、行く本屋なんて決まってるんだ。
数えるほどしかないんだから。

みんなありがとう。
それからハシゴしてハシゴして買ってくれてる人ら、
ホンマにごめん、ありがとう

あと、現在、〆切り前の「改稿中」で、
お祝いのメールとかも全然返せなくてごめん!!!!!!
ほんとに、小説って、体力要ります
いまの状態は、芝居でいうと昼夜二回公演の幕間って感じです。
明日も二回公演って感じです。
駆け抜けます。

頑張ります!!
 
ARTISTIC PANTIE  [ if you needs more info about me]

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2008年10月23日 (木)

小説新潮発売!!!

Accoweb_2
今日発売日です!
今日ちょうどポストに新潮社から送られてきたのが一冊あるので、
それを見ました。

ママから電話があって
「表紙に大賞発表の見出しないねん涙」って言ってて、
「?なんでやろう」と思ってましたが納得。
短編小説フェスティバルなんですね。今月は。
浅田次郎サマが表紙、石田衣良さん、誉田哲也さん 乃南アサさん…延々と名前。
そりゃあたしの受賞なんぞ、小さいニュースよ。

でもね、新潮社さんは素晴らしいというかありがたいね。

短編小説フェスティバル

これなら買うもの。
本好きは。
色んな作家の一気に読めるからね。
あたしが無関係な人間でもこの号は買うかな。
そしたらもれなくあたしがついてくるわけよ(笑

とにかくあたしは、浅田次郎さまやらみなさまと同じ雑誌に、あの蝶番がまとめて糊付けされてるこの事態に感激よ!
Photo_2
これ目次。
挿絵はacco!!!!
でかでかと載ってます。

朝日新聞にも載ってます。
もかこ全国デビューの巻き。

ちなみに写真は、全部撮り終わった後に「撮っておきたい写真ある?」
と聞かれて、「蘭子さんアクセが見える感じで」と遊びで撮ったフォトが採用されてました。ロケで撮ったのは、受賞の言葉のコーナーに使われてます。
みんな!買ってください!
http://www.shinchosha.co.jp/prizes/entertainment/
↑新潮社WEBにも今日からアップされてます。

うちのママが受賞の言葉を読んで「マトリョーシカって誰?」と言ってたので(笑
マトリョーシカです。
Cafecqmz
大切な友達がみんな本屋に走ってくれました。それがホンとに嬉しいです
ちほさんなんて泣いてくれちゃってさ。
デュライトメイのブログで紹介してくれました。ありがとう。
このちほさんこそ、所沢の親友です。
「江國香織」が少しななめに「吉本ばなな」に…。
あの光景忘れません。
安くて可愛いBOXを重ね合わせた本棚でした。その右下でした。
APのメンバーもぞくぞくメールくれてさ。
TAHOOことたえこは、「ミスドとあなた」とかいう写メールおくってくれて。
ヘドウィグの♪Midnight Radioも流してくれちゃって。
家で今日も聴いてたわよ。原稿書きながら。
もしかしたら小説新潮始まりで、ブログを見てくださる人もいるかもしれないから。
↑ここに詳しくWhat I Am?ということが載っています。
花タンのフォトをみんなに見せたかったからブログ更新したくなかったのだけど(笑)
大ニュースだからね。
みんな買ってくれてありがとう。
あのね、わたしねプロサーファーの大切な友達がいてね。
リビングなんて彼のカレンダー飾ってるんだけどさ。
ここ4年、いつもあたしが本屋に走ってたの
彼がカバーショット飾ったとき。特集組まれたとき。
それでいつか「本屋返し」したかったのよ。
今日和歌山から電話来てね、「買ったよ」って。
小さな夢が叶ったわ。
彼は今日からハワイなんだって。
また本屋返しされそうね。
次は、「同時本屋」やりたいわね。あたしが平積みされて、
彼はスポーツコーナーでカバー。
彼がカバー飾るのは珍しいことじゃないんだけどさ(笑)

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2008年10月21日 (火)

花タン☆フォト満載集☆

Tact3

ラストシーン「リンゴの木の下で」

一覧ずらっと見たい人はAPのTOPへ

Tact188

http://www.artistic-pantie.com/TOP.html

本番中のフォトはコチラ

http://wpg.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-e913.html

うちの敏腕WEBデザイナーが美しいレイアウトで載せてくれてます。

で。楽屋フォト。オフショット。いきますよ。

楽屋にて↓

Img_0365 Img_0371 Img_0375 Img_0383 Img_0394 Img_0430 Photo Photo_2 Img_0484 Img_0492 Photo_3 Photo_4 Photo_5 Photo_6 Img_0513 Img_0524 Photo_7 Img_0532 Img_0535 Img_0541 Img_0557

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Img_0633Img_0629Img_0627Img_0643

Img_0641Img_0648_2Img_0649 Img_0652  Img_0651

注釈を入れたかったのに、なんかフォーマットがうまくできず…

修正してる時間がないから(実はめちゃめちゃ〆切りに追われている)
また何日か後に、のぞきに来てくださいな☆

そしたら注釈ついてます(笑

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2008年10月20日 (月)

例の報告(デカイ報告)です

この前の花タン日記に、バンジョー青木がかなりステキなコメントをくれ、身に染みてたんだけども、最後に

「ところで、例の報告、↑のコメント欄にさっと書くだけ??かっこいい・・・ 」

と書いてあった。

あたしがこんな大事件を黙っておけるはずないじゃない!!
舞台でもいいまくったし!!!

オホン山羊座

報告します。
例の「蝶番」がですね、第四回新潮エンターテイメント大賞を受賞いたしました!!!

ひょえー!!!!!!!

今まで自分で自分にいっぱい肩書きつけて、怒られてたけど。

作家になります。一月の刊行をもって。

Photo↑これね、みんなが楽日にサプライズしてくれたの。
花タンモードだったあたし、びっくりしちゃって。号泣!!

Img_0361Img_0659   

↑この泣きまくりブサイクを見よ!!!

今はその直しに入る…とはいっても東京衣裳やら精算やらまだ終わらずで気が付けば楽日から2週間以上…冷や汗

嬉しい、嬉しい、賞です泣き顔
誰に認めてもらえなくても大好きな作家さんが読んでくれたらいいと思ってたよ。そしたらその方が大賞に選んでくれたよ。


こっからが大変です。責任感もって行動しないと。
なんとなく「書いたり」なんとなく「芝居したり」
してはいけないなと、新潮社に赴いてたくさんの人とお会いし、そう思いました。
たくさんの人がこの「刊行」に携わってくれる。
もともと宣伝美術から、稽古場とりから制作からなんでも自分でやってたあたしとしては、感謝の限りです。

今までは一眼レフ机において、タイマーで自分撮って
「めちゃ自分好きな人」
になってたが(笑)
写真部の人がロケハンまでして、写真撮ってくれました。
スタジオ代も払わなくてよかった。タクシー代も。
その重みを感じ、逆に身に詰まる重いでした。


今月22日発売の「小説新潮」に受賞の言葉、選評、抄録(短い版の蝶番)が載ります。みなさん是非買ってください。
挿絵はaccoです!!!


ここ数日はFAXから流れてくる赤ペン先生(校閲部。あたしは赤ペン先生と呼んでいる)の膨大な赤に落ち込みつつ受賞の言葉を書きました。

写真左はあたしが初めて書いた詩。ジニアスのロッカーに貼ったんだよね。

「とりあえず強がりでもいいからしゃんと立とう」

2008_5_107



この詩が、あたしの文筆人生の一番最初の言葉でした。

6年前、膨大な赤字と劇団崩壊に押しつぶされて。ジニアスで働くことしか「目の前にあること」がなかったとき、ロッカーに貼りました。もともとはモデルの足の写真に手書きで書いたんだけど、後にこのロッカーの詩が一部でブレイクして、ポストカードをつくったんだよ。
著作権の関係で、そんときにこの写真に差し替えました。

2008_5_070

姉妹でやった 姉妹かげおくり(笑)

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2008年10月 9日 (木)

花タンを終えて

Tact2_4
花タンを終えて、淋しい気持ちでいっぱいです。
そして同じような言葉を共演者のみんなに貰って、つくづくいいカンパニーだったなあと、大成功だったなあと思っています。

花タンブティックにご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました!!!

-お詫び-
『まずお詫びしたいことは初日土曜日の開演が30分もおしてしまったことです。そうしてそれにともなう受付対応の混乱、不手際、大変申し訳なく思ってます。その他の開演の押しに関しては、お客様が途切れなくご来場なさったためではありますが、みなさまの予定を狂わせてしまったこと、この場を借りて深くお詫びします。』


一日仕込みの現場で(通常2日仕込みです)装置が仕込み日の夜7時になっても到着しないというあたしの演劇史上初の大トラブルで幕を開けた花タン本番でしたが、最終的に内容的には大成功だったと言えると思います。演劇人なら、建て込みが初日の午後までかかるというトラブルがどれだけ致命的がご存知だと思いますが、稽古場で何度も転換稽古や早替えの稽古をやっていたこともあり、場当たり3時間(通常半日かかる。楽隊をいれればさらに4時間はほしい) ゲネなし、というスケジュール変更の中、みんな、あたしのことを信頼して舞台に立ってくれました。


舞台は正直おもしろかったと思う。それを肌で感じられたから、解散した今淋しいのであって、こんなすがすがしい舞台、終わって淋しい舞台は、高校2年の文化祭の「わたしは貝になりたい」以来で、そんな稀な感覚を、この花タンで味わえて本当に幸せだと思っています。

アンケートを読んでも、さおりが「厳しい意見もある」と言ってたが、かつてないほどに優しいアンケートばかりで、正直びっくりした。普通アンケートは匿名でも書けるため、めちゃくちゃな批判がけっこう混ざっているものです。

今回あたしがあたしに満足できたこと、それはカラーを全面に押し出せたことだ。もちろんその為、「こういうの嫌い」と思う人には完全についてこれない作りの部分もある。でも、「すべからくみんなに受け入れられるもの」は「人の記憶に残らないもの」だとあたしはこの数年で学んだし(ディズニーランドとカレーライス以外)、幾人かに嫌われてもいいやという覚悟もこの数年で身につけた。その上で判断をして演出をした。ゆえに「モカティーナ夫人」全開の舞台である。だからこそ、それを意外にたくさんの人が受け入れて評価してくれたことが嬉しいし、そうでない人がいても仕方ないと思う。
だからあたしは「こういうの好き」「あたしは嫌い」の比較の対象になりうるだけのカラーをそこに存在させられたことを誇りに思う。
あたしが働いてるお店もそうだ。好きな人は好き。嫌いな人はこない。
だからこそ、お店にはそのお店のことが大好きな人であふれている。
あたしの公演もそうありたい。あたしの舞台が好きな人が、それを楽しみに来る場所にしたい。だからこそ明確な演出にした。もちろんできるだけたくさんの人に楽しんでもらうこと前提でね。


池野先生(ピアニスト)が来てくれたときは感動した。まさにあの時代を生きた人で10代から進駐軍のピアノ弾きをし、日本のジャズ史に名前を刻んだ人。その人があたしに向かって言った。
「もう」
池野先生は静かに泣いていた。
「うれしくて」と。
池野先生が森川くんのピアノを聴いて、あたしたちを見て、そう思ってくれたこと、そこに答えがある気がして嬉しかった。
そして、あたしのためにピアノを弾きたいと言って弾いてくれた。
嬉しかった。芝居は時代を超えて人を繋ぐ。
そして池野先生は言った。

「批評はね、何かをやるから生まれるんですよ。何もやらなければ批評も生まれないんです。だからやったもん勝ちなんですね。だからあなたは素晴らしいんです」

池野先生の時を刻んだ顔が笑顔でその言葉を伝えた。
「がんばんなさい」そう聴こえた。やっぱりダメだしされたらしょげる。おもんないと言われたら傷つく。そんなあたしへのエールだった。
この人はなんでもわかってるんだなあ、と思った。


そして次の日のアンケートに
「自由劇場で見た『上海バンスキング』以来で一番おもしろかった /水商売・オカマ」という言葉があった。
どこにも書いていないそのワードをお客さまが書いたこと。
「上海バンスキング」
今日みずえが撮ったスチール写真を見て思った。この写真は確かに上海バンスキングみたいだ。絵じゃなくて空気。
あたしたちが愛した芝居の空気に似ている。

こんな小さなことでいいのだ。たとえエライ誰かにけちょんけちょんに言われても。


そんな風な具合で千秋楽を終えた。
あたしの芝居は千秋楽が一番良かったらしい。
そのへんの非力さ(アベレージがないこと)は反省。
開演が押したことも大いに反省。


楽日にPU-PU-JUICEのみんなが来てくれた。
舞台上から見える顔は険しかったので、あまり見ないようにしてしまったし、帰りもそそくさとみんな帰ったので、みんながどう思ったかはわからないけど、あたしはいつもPu-Pu-の舞台を楽しみに見に行ってるから、楽しんでくれていたらいいなと思う。

芝居は楽しむもの。見るほうも演るほうも。
それが劇団「モカティーナ夫人」の底に流れる血だ。
千秋楽は楽隊がこっそり小麦粉を持ってきてDDT。
あたしは上海リルの前に楽屋でかつらごとハンガーにひっかかって大爆笑。失敗も含めて、笑いの絶えない現場だった。
腹筋が痛くなるほど笑うと元気がでる。
踊ると楽しくなる。
歌うと幸せになる。

みんな笑って暮らそう。
たとえ困難が立ちはだかろうとも。
国に立ち退きを余儀なくされても。
装置がこなくても。
赤字でも。
それでも。

みんなおいでよ。わたしのホールへ。
住所は銀座よ、すずらん通り。

2008.10.3 演出家 モカティーナ・モカコ
我が演劇人生に一つ目の終止符を打って。
Tact3_2
Tact188

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