あんまり書くことがないんだけどね
今回はちょっと裏にはいって金春通りを攻めてみた。
金春通りが(コンパル通り)と読むと、初めて知りました。
そこに「よし田」という蕎麦屋の老舗があってね、そこにいったんだけど、なかなかよかったです。
あたしは蕎麦を食う気満々だったんだけど、そこはまあお酒を飲むとこらしくて、
いくらおろしやら、タラ鍋やら、そばやの厚焼き玉子やら食べてたら、そばが入らなくなってしまいました。銀髪のおだんご女将がいらしたね(笑)
その後さらに金春通りを新橋のほうにくだり、
パナシェという、小さな小さなサロンにお邪魔しました。
迎えてくださったのは、もと文学座だか俳優座だかで平幹次郎あたりと同期だったといういう、年季ばっちりの70さいくらいのママ、サチさん。
巷ではかなり怖いと有名で、あたしもどんな洗礼をうけるやらと、
緊張しましたが、
ピアニストの池野さん(あとからちほに聞いたがほんとに大御所のすごい人らしい)の
「何かリクエストありますか?」
に
「ディキシーを(それしかジャンル言えないし…)」
「うーん ディキシーか。若いのにまた古いね…。うーん」
と言われて
「いや、あのう、吉田日出子さんが歌ってるようなジャズが…」
といったらサチさんが
「!!上海バンスキングね

とおっしゃり、あたしもなんでこのタイミングで上海バンスキングになるんだ、すごいなと思いつつ、
「あたし、上海バンスキング大好きなんです!!」
というやりとりがあって、
あたしは洗礼めいたものを特に受けずに、無事お名刺を頂く運びになり、サチさんと、古きよき時代の芝居の話なんかして(ってもあたしは実際には体験できてないから聞くことが多かったんだけど)帰り際にはめったにいわないらしい「また是非いらしてくださいね」というお言葉を頂戴したわけです(笑)
しかしね、ほんとに素敵なお店でね、おじさま達が、サチさんに叱られに足を運ぶ気持ちがなんとなくわかりましたよ。
池野さんのピアノもすばらしく、アレキサンダーラグタイムバンドやテネシーワルツを弾いてもらい、わたしはご満悦。
あたしが内見するTACTもすぐ近くにあって、次の日、内見がてら、サチさんに、ちほのCDを届けましたら、なんと、小さなお店をひっくりかえしてのお掃除の真っ最中で、その中から、ちょこんと出ていらしたサチさんは、それ自体がお芝居のようでした(笑)
サチさんに「これどうぞ」と頂いたおにぎりを片手に、コンパル通りを上って、TACTを内見したのが5じ半すぎ。
芝居小屋ではないので、いろいろ問題点もあるだろうし、箱こそが要なので「ひとりじゃ決められないわ…

と悩み、参謀のちほさんは何をしてるかしらと思いきや、
そういう日にばっちり、近くの風月堂でバイトしてるわけよ。
そして上がりが6じなわけよ。
なんてタイミングがいいのかしらと、風月堂でウインナーコーヒーを飲んで、二人で再びTACTへ。
ありがたいことに、ト書き通りの9月26日から9月30日まで、がっつり空いていましたので、速攻、仮押さえいたしました。
その日はあたしには休日で、
久しぶりに歩いた銀座の街は懐かしく、
20のあたしが夢を見て歩き回った、その後姿を見たような気がしました。
28のあたしは少し大人びて、
夢はみていないが
夢を見せようとしている。
書いてみると意外とかくことはあるもんだ。
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